○ お中元イベントと散歩会

これは、好きなアイテムをバブーに持たせて散歩させ
思いも寄らないアイテムと交換されていくのを楽しみ
同時に、散歩経験値も稼いでしまおうというユーザイベントです。

楽しさと実利で人気を博し、その後何度も繰り返されました。

司会者が歌を一曲歌い終わるまで散歩させて
終わったところで回収、バブーの持ち物を確かめるのですが
ギットー草が豪華な家具になったり、ファイナルがプリンになったり。
皆の結果を聞くだけでも楽しく、大いに盛り上がりました。

ただ散歩させるよりアイテム交換をした方が経験値が増えるので
最初のイベント後も、バザーなど人が集まる場所では
自然と、プチお中元交換会が開かれるようになりました。

それが元になり、バザー会場のFSに自主的に柵を作る人が現れ
定期的な開催があった方がいいという話が出てくるようになり
有志たちが、定期的な散歩会を催すようになってゆきました。

この頃、外惑星に住む私たちの全く気付かぬところで
ひとつの大きな変化が起きていました。

ゲームに機能が増え、競い合う要素も増え
逆に、出来ることをやり尽くして暇になってしまった人も増え
人の多い村を中心に、争いや不和が少しずつ増えてきていたのです。

その多くは、とても些細な原因でした。
「あのグループの人は、FS占拠の厨行為が多い」などの噂や
所持金の多さや、スキルの高さを自慢する人への反感などでした。

私が親しくしていたグループも、一括りにそういった批判を受けました。

のちに聞いた話ですが、このイベントが一つのキッカケだったそうです。
交換アイテムにファイナルや、品質の高い種などを入れたことで
わざわざ人の多い場所へ出向き、お金のあるのや
高品質アイテムを持つことを自慢しに来た、と酷評されていたとのこと。

イベントを盛り上げようと策を練る中で
人を驚かせ、賞賛されたいと願う気持ちがある事は否定できないので
その批判を根拠のないものとして無視する事はできませんが
お互いの普段のノリも知らず、そこに至る経緯も知らぬ者同士ですから
批判のほとんどが、誤解やすれ違いから来るものでした。

虚栄心も嫉妬も両方、行きすぎればただの妄想でしかありません。

内惑星では特に、そういった批判の矛先があちこちへ向き
最終的にはグループの分裂を呼ぶようになってゆきました。
この時はまだ小さな動きでしたが、これが月末頃から加速していきます。