○ 正式サービスの開始
早い時期から「4月末までは月額料金無料」の告知があったためか
フタを開けてみれば予想以上のプレイヤーが残る結果になりました。
βのユーザデータは全てリセットされたのですが
それでもかなりの数の土地が埋まり、賑わっていました。
運営関係者の持つ土地の割合も大きかったんだろうと思います。
正式サービスは3月28日に開始で、DLとパッケージ販売の2種類。
とにかくいかに早く大きい土地を買うかで勝敗が決まるムードで
β同様にアクセスが殺到し、初日から長期メンテで待たされました。
私は都心の家電量販店でパッケージを購入したのですが
発売日は店頭でも沢山平積みにされていて、なかなかの待遇でした。
箱に誤植でクローゼットがクロービットと書かれていたため
最初の頃はよく皆でふざけてクロービットと呼んだりしました。
ずっと未実装だった相撲についても、箱に既に書かれていた事で
後々まで「嘘の宣伝をしてる」と批判の対象になったりもしました。
バブーファクトリーというTV番組でも連動して宣伝されていて
毎週末の放送日になると、2chで話のタネになっていました。
スタートダッシュを決めて大きな土地を買うために
最初の数日は皆、わき目もふらずにイモを繰り返し育てていました。
データがリセットされたためにお店の発展はもちろん初期段階。
肥料も上級の種も無いので、やることは限られていました。
バブーはほんの数種類しか解禁されておらず、捕獲の仕様にも
最初の数日に何度も修正が入って、難しくなったり楽になったり。
ごく初期から居るプレイヤーは大抵バブバブーを連れていますが
選択肢が少なかったため、自然とバブバブーばかりになったんです。
家や家具の種類もごく限られていて、景色はどこも同じでした。
合成も採取も捕獲も、皆スキルが0からのスタートだったので
採取物の前などはいつでも混雑して、座談会の会場になっていました。
場所を教えあい、時には採取物を独占して座り込む人について愚痴りあったり。
パッケージに書いてある事すら実装のめどが立たず
有料β期間と皮肉混じりに呼ばれていた時期でしたが
プレイヤーの間にパイオニア精神が息づいているのを見て取れました。
そのせいか、ゲーム内の雰囲気はとても良かったのを覚えています。
大きい土地を狙う上でも、採取の順番待ちでもライバル同士ですが
同時に、一斉に0からスタートした仲間同士でもあり
何か新しいアイテムや合成レシピを発見した人が居ると
当時はまだ嫉妬心よりも、素直な賞賛で迎えられていました。
月額料金無料という魔法が生んだ心の余裕だったのかもしれませんが
不具合を語り合って笑いに転化する空気があったため
スタート直後は、無意味に服を脱いで「ウホ!」と言うだけで
目の前の攻略を競って楽しめる、良い友達にすぐになれました。